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タブレット今昔。
昔はタブレットといえばペンタブレットの事でしたが、最近ではタブレットPCとか液晶タブレットとかあるのでペンタブレットと区別して呼ばなければならないめんどい世の中になりました。
 ちなみにここでタブレットというのはすべてペンタブレットを指しています。

 あまりにも絵描きには一般的過ぎて誰も疑問を持っていないかと思いますが、タブレットがこれほどまでに普及するとは10年前には努々思いもしませんでしたね。
 いやそもそも当時からPCの性能の向上と圧倒的な低価格によりここまでPCが普及するとは当時からは到底想像できなかったわけなのですが。
 ボクはPCで絵描きを始めてからこの方ずっとワコム製品を使い続けております。
 「ワコムでなければタブレットではない」という驕れるものも久しからず(平家物語)的なワコム狂信徒ぶりですね。

 最初は唯登志樹がQuadra950だかでマンガやイラストを描いていたのを雑誌で見てそれに影響されてDOSでの絵描きを捨てMacintoshに移住したという、モロにかたちから入るというミーハーさだったため、大した使い方すらできず、ポインティングデバイス以上の使い方ができ始めたのはWIN時代の液晶タブレット以降ということが言えます。
 つかつい最近からじゃん。

Macintosh時代(94~00年)
■ArtPad→ArtPadⅡ→ArtPADⅡ Pro

これだけはまだ残っていた・・・。
 画像はArtPadⅡPro。

 ArtPadとArtPadⅡはA6サイズ。
 ArtPadⅡはA5サイズ。
 筆圧は256階調。
 当初はA6サイズしか経済的な理由より入手できなかったのですが、後に奮発してArtPadⅡProを購入。
 この大きさがベースとなり以後のintuos3まで続くことになります。
 ArtPadⅡはかれこれ4年位は使いました。

 当時ワコムは米NSカルコンプ社のDrawingSlateII(ドローイングスレート2)などと性能的にも熾烈な戦いをしていた時期だったと思います。
 今のほぼ業界独占状態があるのもこの戦いを制したからなのですかね。
 DrawingSlateIIはX68000用のドライバが用意されていたというかなかなか見所あるタブレットでした。
 ボタン電池を内蔵するというという仕様で、現代のDELETERとかピーアクティブなんかのタブレットと同じような感じですかね。
 ですがこれを電池駆動だと知らなくて、ほったらかしにしてしばらく使わなかったらペンが緑青吹いてた、とか突然ペンが動かなくなったと言って販売店に文句言いに言った人とかいたはずです。南無ー。
 電池式は反応が早いとか当時から言われてましたが実際どうなのでしょうね?。ワコム競合品を買ってまで検証する気が微妙に起こらないのですが・・・。

 ワコムタブレットの系譜(参考)

Windows時代(99年~)

■UD-1212Ⅱ
 Windowsマシン用に憧れの業務用A4フルサイズのUD-1212Ⅱを中古で購入。
 この大きさは化け物か?。ACアダプタ必要だし。シリアル接続だし(購入したのはMac用だったので別途シリアルケーブル購入)。
 入力盤面が広くなったのはいいが、実際にはストロークがただ単に大きくなっただけでそれだけ腕を大きく動かさなくてはいけなくなり、さらに当時は今よりも洗練された作業環境ではなかったため(部屋が狭かったため)置く場所にすら困ってしまい、A4盤面の下くらいしかマッピングしておらず、キーボードを上半分に乗せて使用するという全くの意味のなさに絶望し売却。


■SONY VAIO LX81/BP (WACOM PL-500相当)
どれが実機だか判別付かないですね。
 WACOMと共同開発をしたという液晶タブレットPC VAIO LX81/BPを長年の貯蓄の末購入。WACOMから出していたPL-500とほぼ同等の価格でタブレットだけでなくPCも付いてくるというメリットからわざわざSONY製品に手を出す。後にこれが仇に。
 画面上にペンを走らせるという非常に画期的な入力方式だったので、これまで漠然と持っていたタブレットで描く事とアナログで描くことの違和感を完全に払拭できた(言わばアナログとタブレットの中間に位置すると思われる)わけです。

 とはいえ液晶タブレットは当時30万越えの価格だったので実に高い授業料になってしまったのは言うまでもありません。
 最近は5万前後で液晶タブレットが手に入るのだから、よい時代になりましたよね。
 ボクはこの液晶タブレット体験を踏まえて液晶タブレットはを初心者向けではないだろうか、と位置づけております。将に初心者にも手が届きやすくなったと(敷居が低くなった)言うべきかと。

 コイツは使っているうちに液晶に横線が入るという症状が現れて実質2年程度で引退しintuos2に全面移行。
 今では印刷オペレーションマシンとして余生を送っております。
 後にこの液晶に同様症状にてリコールがかかっていたのを知りましたが時既に遅し。
 intuos2を使い始めてしまったらもはやPL-500の256階調では物足らなくなっていたのも事実ですが。

■intuos2 i620(XD-0608)
 (ボクの中では)不朽の名作とも言うべきintuos2。
 今更ながらこのシンプルさはよいかと。
 このタブレットのお陰で現代の作風を確立することができたわけですし。
 1024階調を一度味わってしまうともうFAVOやArtPadには戻れないという感じですね。
 消しゴム(テールスイッチ)を本格的に使用しはじめたのもintuos2から。
 テールスイッチの柔軟さはペンタッチが強いボクにとってはまさに渡りに船。
 青っぽい色は経年劣化でもArtPad系よりも退色が目立たなそうで非常によかったのですが。

■intuos3(PTZ-630)
なーむー。
 一気に近代化してしまった現行のintuos3。
 ファンクションボタンが付いた事が特徴ですが、これが後の左手デバイス模索のキッカケとなりました。
 妙に近代化したデザインのために透明部分の傷が非常に目立ちます。あと上面中央のLED辺りの樹脂浮きは基本仕様なのでしょうかね?。
 芯やオーバーレイシートなどのオプションが妙に多いです。

■intuos3(PTZ-631W)
傷が目立つんですが。
 作業モニタのワイド化と同時に購入。
 単にPTZ-630のワイド版。おかげで630用に買った予備のオーバーレイシートなどがほとんど使ってないのにお蔵入り。
 また買いなおしか・・・。

 現在使用しているのはintuos3(PTZ-631W)ですが、これは作業モニタのワイド化に伴い仕方なく導入したものでして(アスペクト比的な問題)、性能的にも以前に使っていたPTZ-630と全く同じですし、ワイド化の必要がなければPTZ-630を使い続けているはずです。
 まあともかく、intuos3はintuos2に比べてデザイン的に一気に近代化しましたね。intuos2以前のいかにも業務用です、といった感じのデザインがなんとも言えず好きだったのですが。
 近代化したデザインのために全体を覆っている透明樹脂部分の傷が非常に目立ちますね。妙に光沢があるため更にです。
 あと上面中央のLED辺りの樹脂浮きは基本仕様なのでしょうかね?。あの辺りはボク的には使わないのでそんなに気になりませんが。

 intuos3はファンクションボタンが付いた事が最大の特徴です。
 当初はここにPhotoShopのスポイトツールや描画色変更コマンド(Xキー)やら画面のスクロール(SPACEキー)を割り当てて作業を行っていました。
 キーボードに手を伸ばすのは純粋な文字入力程度にとどめることができ、わざわざ腕をタブレットの奥にあるキーボードまで伸ばす労力を減らすことに成功しました。
 このファクションキーの登場はその後の左手デバイス模索のキッカケとなりました。

 intuos3シリーズには豊富なオプションが用意されています。
 今でもやっている人はやっているのですが、描き味の調整のために盤面に紙を敷いてその上から描くとか、ArtPadシリーズの芯をintuos2で使用するとか、そういった流用チューンみたいな事くらいしかやることはなかったのですが、inutos3では摩擦係数の高いフェルト芯やオーバーレイマットの組み合わせで鉛筆に近い摩擦係数を発生させられるとからしいです。
 フェルト芯+オーバーレイマットを一度やってみましたがフェルト芯の寿命はものすごく短くなりますね。まさに鉛筆並み。
 ちなみに芯は5本で1千円もするので、これを使わなければ禁断症状が出るよっぽどの人以外は大人しく盤面に紙を敷いて標準芯あたりで描くのがよろしいかと。
 今まではボクの意識内でタブレットと鉛筆は同等の画材という考え方があったので、鉛筆的な使い方をタブレットに強要していたのですが、タブレットの描き方がやっと解かって来たので、最近ではタブレットを別段アナログ画材に似せる必要があるのだろうか?、とやや懐疑的な見方をしております。
 そのような見解なのでタブレットの摩擦係数を上げる方向の設定にはやや否定的です。

 ボクは筆圧(タッチ)が強い方なので、どうしても抜き線などが引きにくいわけです。だからといって設定を硬めにしてしまうと今度はベタ塗りがしにくい(アニメ塗りが基本なので)。
 このようなジレンマを常に抱え対応策を模索していたのですが、最近ではクラシックペンと標準ペンの使い分け+ストローク芯でちょっとは改善しそうな気配です。
 ストローク芯とは芯の中にバネが仕込んであって、筆圧をかけるとペン先が若干沈み込むわけです。
 タッチ(筆圧)が強い人でも比較的筆圧の制御がしやすくまた標準芯と耐久性もほぼ同じ感じがしますので、ボクの環境ではストローク芯が制式となっております(一応標準芯のペンも用意してますが)。
 また、ペンも標準ペンよりクラシックペンの方が同じ設定・筆圧をかけても若干固めに出るようなので、筆圧の中間域を出したい時にはクラシックペン+ストローク芯を使っています。
 ただクラシックペンの弱点は細身(つうか全体が樹脂)なため、タッチだけではなく握りも強いボクには握りすぎて少々痛い場合があるところですかね。

 余談ですが、PainterXではペンのID拾ってきてその時のツールを覚えているようなのですが、PhotoShopではそういった機能は用意されてないのですかね?。

| ヲタク::PCとか | 04:12 PM | comments (x) | trackback (x) |
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