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パンプキン・シザーズ
 年も明けてから何なのですが、いまさらながらに10月新番(1クール作品はそろそろ終わりですが)をやっと見ることになりました。
 パンプキン・シザーズ
 なんですかこの歴史ヲタのボクを刺激する作品は。

 さてこのパンプキン・シザーズなんですが、まず世界観について無駄口をたたきたいと思います。
 原作者自ら単行本で世界観についての突っ込み禁止としているのでここでは完全に重箱の隅をつつく行為以外の何者でもない気がしますがやっぱり書きたくなっているわけですよ。


 時代背景的には第一次世界大戦直後のドイツ(帝国)辺りなんだろうなと推測してます。wikipediaでは第二次世界大戦後のドイツがモデルとなっているとしていますが、ボクとしては断然WWIだろうと思っています。
 実際のドイツは第一次世界大戦末期に民衆による革命(ドイツ革命)によって帝政は崩壊してしまいますが、この作品では停戦(敗戦ではなく)もそのまま現行の政治体制(つまり帝政)が続いているという事になっています。
 このWWI周辺という舞台設定がボクの中では結構上手いところをついているのではないかと思ったりしています。
 封建的な絶対君主制がまともに存在していたのは第一次世界大戦までで、WWIでの敗戦国となった三国同盟側のオーストリア・ハンガリー(ハプスブルグ)帝国やドイツ帝国は敗戦とともに起こった革命により崩壊してしまうのですが(協商側にいたロシア帝国も厭戦から来る食糧不足が引き金になった革命にて滅亡)、アニメ的ヲタク的浪漫的物語的な絶対権力を作品の世界観として取り上げるのは結構多いかと思いますが、そういう絶対権力は古典的な中世の封建君主だったりファシズムの独裁者だったりと近世の帝国主義時代の絶対君主の時代を作品舞台として取り上げている作品は少ないのではないでしょうか。
 ともあれWWIの時代感覚であったならパンプキン・シザーズの「帝国」でも例え停戦したとしても市民による革命などにより皇帝権限の縮小(立憲君主制への移行)や他の国家体制への変革は余儀なくされていたのではないでしょうか。そこでキーとなるのが皇帝が独断で停戦条約を結んだらしい、という点でしょうか。
 皇帝の権限はそれなりにあるようで、皇帝が自ら戦争を終わらせたということで皇帝の権威が落ちずに済んだ=皇帝が戦争から国民を救ってくれたという図式により辛うじて帝政が存続できた、という解釈で納得することにします。
 物語の舞台は停戦から3年後ということですが、その間軍隊の野盗化などはあるようですが、どうも帝国内部よりのクーデターや市民革命の類は起きていないみたいなので完全に国力を失っておらずどうにか立ち直れそうな状態で停戦をしたという事でしょうね。
 その後どうあれこの作品の中心となる情報3課なんていう戦災復興の部署ができるくらいなので、政治的にも崩壊にまでは至ってないようです。
 最後の近代化された封建君主時代の香りがする時代を敢えて選んだこの作品の切り口に歴史ヲタとしていたく感動している次第でございます。
 この時代だからこそ貴族と平民の格差というものが出しやすく物語的にも分かりやすく説得力を持っていると思われます。
 またその身分制度の格差というのを現代日本の時代背景(勝ち組・負け組みなどに代表される社会格差問題)に置き換えられることができるので、更に物語に入りやすくなっているのではないでしょうか。
 世間では第二次世界大戦ばかりが大きく取り上げられますが、中世最後の残り香が漂う第一次世界大戦も捨てたものではないと思いますね。
 そんな時代背景をふまえて作中でも戦車や毒ガス(正確には細菌兵器ですが)の類がきちんと出てきます。
 とはいえ前述のアニメ的ヲタク的浪漫的物語的な作品舞台では文明の発達が”いびつ”だったりするので、ある特定の技術だけが突出して発達するなんて事が多々あります。
 パンプキン・シザーズにおいては(WWI直後の世界観が前提とすると)戦車が60Km/hで走行できたりする一方で馬車が常用されていたり(蒸気機関がないのは気になるところですが)できるというのもアレですし装甲車がWWIIのドイツ軍まんまだったりとか(作者の趣味でしょうね)、帝国の歩兵の小銃がフリントロック式~ボルトアクション式だったり、小隊が使っている車両がキューベルワーゲン(アニメではシュビムワーゲン専従)だったりとかなりの幅があったりその一方で剣による肉弾戦闘も行われていたりと、なかなかいい趣味しているとしか言いようのな”いびつ”な技術の発達をしたりしています。
 その中でも特筆すべきが単身で戦車に肉薄攻撃を仕掛けるという旧日本軍も真っ青な特殊部隊の存在だったりしますが、そのような”いびつ”さがこの作品の核心部分ということなんでしょうね。

 とまあ最近気になっているパンプキン・シザーズの世界観を勝手に分析しているわけですが、この作品は世界観だけでなく物語りも非常によいです。
 なんというハートウォーム・軍事・ストーリーなのでしょう。
 ともかく素晴らしい作品です。
| ヲタク::アニメ | 08:57 PM | comments (x) | trackback (x) |
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